2008年11月29日付けインターネット版朝日新聞の速報ページにはこんな内容の記事が出ています。
以下は記事を短く要約したものです。
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ブラジルのリオデジャネイロで開かれていた「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」は28日、子どもを守るため各国に規制を求める「リオ宣言」を採択し、閉幕。
インターネット上の児童ポルノは、販売や所持に加えて、アクセスして閲覧することも処罰対象にするとの提言も盛り込まれた。
会議は、ブラジル政府とユニセフの主催で開かれ、約140カ国の政府などが参加、今後5年以内に子どもの権利を守るための独立した組織の設立や、国際刑事警察機構(ICPO)との協力、を各国に勧告。
また、性的搾取の描写として、過激な漫画やアニメも、児童ポルノに含まれるとし、それを閲覧する人も処罰対象にするべきだとした。
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どんな議論があったのかは、この短い記事からはわかりませんが、ここで、簡単に「漫画やアニメ」と一緒くたにされている事に少し疑問が残ります。
なぜここで小説や映画、ゲーム、演劇でなく、ましてや浮世絵や絵画ではなく、「漫画とアニメ」だけなのでしょうか。しかも誰がどういう基準で過激か過激でないかを判断するのか。
子供を有害な物から守りたいという気持ちは痛いほどよくわかります。
児童ポルノを利用した現実に起こる悪質な犯罪を取り締まるのは良い事だと思います。
しかし、あまりに短絡的に作品やメディアの表現規制と結びつけてはいないでしょうか。
表現がやみくもに規制され、それが社会や経済、他国の戦争の不安感とあいまって、良くない方向に向かわなければよいのですが。(h)