ニート株式会社に求職者多数 レッテル貼り批判に学者が反論 (10/14 NEWSポストセブン)
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20131014/Postseven_219482.html?_p=1
(以下、記事より抜粋・引用)
日本全国からニートを募り、全員が取締役に就任。組織に縛られない自由な仕事をする――。そんな今までにない経営スタイルの事業主集団「NEET株式会社(仮称)」が、年内の設立に向けて準備を進めている。
都内で6月に開かれた説明会では、会場は200人の若者たちで満員状態。その他、約1000人がネット中継で参加するなど関心の高さがうかがえた。
同プロジェクトを立ち上げたNPO法人「ヒトコトネット」の安田佳生理事長と、慶應大学SFC研究所上席訪問所員の岩新雄純氏は、人材募集に際してニートの特性をこう定義づけた。<現状に違和感を抱き、既存の企業組織や雇用・就業の枠組みにおさまらない『進化するマイノリティ』の若者>
その後、NEET株式会社は8月下旬に会社の方向性を話し合う“合宿”を行い、そこでも100人以上が参加したという。
ニートに対する誤解や偏見を取り除きたいと願うのは、無業者の実態を調査している学者も同じ。ニート研究の第一人者として知られる東京大学社会科学研究所教授の玄田有史氏が話す。
「私が2004年にニートという言葉を用いて問題提起したときも、偏見や誤解を生むといった批判を受けました。しかし、職に就かない若者は怠惰をむさぼっているのではなく、就職活動をするうえで、自分に適した仕事の情報が入手できないために、ますます孤立してしまっているのです」
玄田氏は先ごろ、ニートとは違った新しいタイプの孤立無業者「SNEP(スネップ)」の存在を報告した。20歳~59歳の働き盛りで未婚、無職のうえに友人や知人らとの交流を持たない人たちの存在が162万人に上る――という衝撃的なものだった。
「スネップはメールやネットを通じた情報検索や収集にあまり積極的ではなく、就職活動をしないばかりか、そもそも働く希望を持っていない人も多いんです。スネップがニートを生み、逆にニートになることでスネップを深刻にするという負のスパイラルが心配されます」(玄田氏)