![]() by anirepo アニメレポートとは
ネット版アニメレポートは、映産労(映像文化関連産業労働組合)アニメ対策委員会の公式ページです。 映産労は、1965年(昭和40年)に結成された労働組合法にもとづく個人加盟(オープンショップ)労働組合です。映像・文化関連の仕事で働く人なら誰でも加入できます。 ガリ版刷りのペラのレポートに始まり、1975年(昭和50年)には、不定期のアニメれぽーと(B5版冊子)がはじめて発行されました。商業アニメーションの現場で働く、オープンショップ組合員たちの手によって発行された、日本ではじめての本格的・小冊子の登場でした。 制作現場の実態を、だれにもわかりやすく伝え、改善の手立てにする目的で、発行は1980年代の半ばまで続いたのですが、その後、編集体制を維持できず、休刊となっていました。 2005年、インターネット版として、アニメレポート(当ウエブログ)を復刊させました。 非営利・学習・研究目的により運営しています。 アニメーションの仕事は1年中厳しいスケジュールに追われたままの状態なので、編集会議などあまり開けませんが、全国に点在した組合員が、自宅からそれぞれ記事を投稿しています。 This page is blog of "Eisanro".In Japan. We are open shop's labor unions of a movie, television, animation, and a culture industry. ★連絡先(Contact): ブログ管理人(アニメレポート編集部/アニメ点在有志)mall: bbnka☆excite.co.jp (☆を@に変えてください) ※映産労・連絡先&mall: >管理人までお尋ね下さい。 ※掲載している内容の、無断転載をお断りいたします。 ※出会い系サイトや成人向けHPへの誘導など、マナー違反の書き込みが多いのでコメントやトラックバック機能はしばらくお休みします。 ★リンク ●映画演劇アニメーションユニオン ●映画演劇労働組合連合会(映演労連) ●日本民間放送労働組合連合会(民放労連) ●全国労働組合総連合(全労連) ●アニメーションミュージアムの会公式ホームページ ●NPOアニメーションミュージアムの会公式ブログ ●NHKと日本民間放送連盟によるアニメーション等の映像手法について ●テレビ東京によるアニメ番組の映像効果に関する製作ガイドライン ●子供を守ろうSave Child ●ナノハナ:nanohana ●日本の大気拡散予報(日本語スイスサイト) ※全国に点在する映産労の組合員の皆さんへ ・身のまわりのニュースや情報を編集部あてに送ってください。ネット版アニメレポート掲載用の記事もお待ちしています。メールで可。 ・記事情報の誤り等ありましたら、メールでお知らせください。 ※一般の方々のご意見ご感想もお待ちしております。 検索
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東映アニメ闘争支援共闘会議から8月11日付けで「千田国広さん解雇撤回闘争和解のご報告」がアップされました。
くわしくは以下のページをご覧ください。 http://www.ei-en.net/toei_anime/#h2-0
今まで数回に渡って、テレビ・アニメの制作費の問題を、様々な資料を使って取り上げてきました。
制作費や単価の問題は、冊子版「アニメれぽーと」でも、繰り返し取り上げてきた問題です。 1990年1月20日号には、「テレビ局」から「アニメ制作企業(主に元請会社)」に支払われる「テレビアニメ番組制作単価の値上げ率」(現在では、製作委員会より支払われている)と、「消費者物価指数の伸び率」の比較が掲載されています。 冊子による「アニメれぽーと」は休刊になってしまいましたが、インターネット上(当ブログ)で、引き続き、「消費者物価指数と制作費の関係」、そして何十年間も現場が抱え続けている矛盾や疑問点について考えていきたいと思います。(文責・アニメ点在有志) 36年前…それでも賃金は世間の水準以下 下の文と表は、1975年に発行された「アニメれぽーと・第1号」に掲載されたものです。 ここでは、「受注単価・平均賃金(人件費)・外注単価の」比較がなされています。 基準となったのは、1965年(昭和40年)「ジャングル大帝」、そして1973年(昭和48年)「ワンサくん」の価格です。(資料提供は当時の虫プロダクション労働組合によるもの)。 当時のパート別単価や、人件費、そして動画用紙やセルロイド(セル画のもとになる透明なアセテート・フィルム)の各価格をも伝える、非常に貴重な資料です。 ![]() 「この8年間に制作費(受注単価)は1.9倍、平均賃金は3.6倍(になった)。 それでも、虫プロ労働者の賃金は世間の水準以下であった。 この賃金の上昇テンポと制作費の上昇のテンポの歪みが、外注の増加を生んだ」 これは36年前の記事ですが、この状況は、現在でも同じです。 違う事といえば、「労働者の雇用」という文字・言葉・発言が消え「フリー・スタッフへの業務委託」という名目に変わった事、アニメ制作企業に支払われる、番組制作費の支払元の呼称が、「放送局・代理店・スポンサー」から、アニメ利益複合体である「製作委員会(Projectとも呼称)」に変わった事、そして「日本のアニメは儲かる」といった神話が生まれた事ではないでしょうか。 「いざとなったら海外丸投げ」から、「最初から海外丸投げへ」 安い賃金、もしくは報酬で働かせられている現場スタッフ(巨大な利益・複製につながる大もとの絵・映像を作画・制作している現場スタッフ)としては、次の点を疑問視せざるをえません。 つまり、本来、労働者として雇い、生活や健康、労働時間に責任を持たなければならないパートを、労働時間や管理・発注体制はそのままに、「業務委託」という建前にすりかえたのは「偽装請負」にあたるのではないか。製作母体となる企業は、当然負うべき責任逃れをしているのではないか、という事です。 アニメーション映像の根幹をなす「動画」の1枚単価が、42年間にわずか100円しか値上げされていないというのは、いったいどういう事でしょうか。 今までも、たびたび取り上げてきたように、テレビアニメの放送局への納品が、放映当日であろうと、また納品された作品(現在ではコンテンツ)が技術ミス(テクニカル・ミス)を伴った欠陥品であっても、管理・責任を負うはずの放送局、代理店、スポンサー(製作委員会)からは、文句も苦情も出てきません。これはいったいなぜなのでしょうか。 これは長い年月、「安い制作費・無理なスケジュール・海外発注などに起因する職能的な質の低下」、これらの事実を、見てみぬふりをしてきたことを、製作発注元(放送局、代理店、スポンサー、製作委員会)はよく知っているからではないでしょうか。安く・早く・一部の企業だけが儲かるためだけの制作状況を現場に押し付けている事を、企業自身、よく承知しているのです。 代理店から、「いざとなったら海外に丸投げすればいい」という言葉が聞かれるようになったのも2000年代です。 海外依存によって、無給労働量が増したアニメーター 当初海外発注は、(東映アニメーションをのぞき)どうしても締切や納期に間に合わない時のみに限られていました。 海外と日本の現場の間には、密接に連絡・意思疎通・コミュニケーション・ラッシュチェックや歴史的職能の伝播を行うことが難しく、やみくもな海外発注は、質的低下を招いてきたのです。 もともと国内の労働力の空洞化を招いたのは、安い制作費(賃金・報酬)、過密なスケジュール、そして無保証・使い捨てという無責任な管理体制が原因です。 しかし、質的・技術的には問題があっても、短期間に大量の枚数をこなす海外発注は、企業側・製作側に歓迎され、拍車がかかり、放映日ギリギリになって日本側スタッフが徹夜・長時間労働によって直すという状況が慢性化しました。 また、ただでさえ安いアニメーターは、数度にわたり、作業量が増大しました。デジタル化によって、主に動画マンが、途切れのない線の細さや、影の色分け(デジタル化されてから動画用紙の裏に塗らなければならなくなった)という負担を負いました。次に原画マンが、放映ギリギリになってミスが出ないように、あらかじめ、「参考」と呼ばれる(かつては制作会社・作画スタジオ内で伝承されてきた動画技術)絵を、大量に描かされるようになりました。これらについては、特に別途料金・手当てなどは発生しません。 「二原(第二原画)」とよばれる、アニメーションの命とも言うべき原画作業を複数のスタッフで分業する(分断させる)というパートも、かつての商業アニメーション界には存在しませんでした。 このほかにも多くの問題や矛盾・過密労働が生まれ、現場スタッフはそれらの実行と従順を強いられてきました。 製作側プロデューサーは、アフレコ現場やVTR編集には顔を出しますが、かんじんの作画や制作進行が作業をする現場はいつも素通りです。 映画の場合、製作委員会側プロデューサーは、撮影現場に顔を出したりしますが、アニメーション制作については、そのような事は皆無に近いのです。 近年では、制作現場の様々な情報をつかんだ製作委員会によって「最初から海外発注をあてにした番組製作」が行われるようになってしまいました。 41年間 動画1枚単価の伸び率はわずか1.8倍 1970年代以降の制作費の伸び率はどうなっているのでしょうか。 ![]() 総務省統計局による「消費者物価指数」の伸び率(倍率)と、テレビアニメ30分番組の制作費の伸び率、そして、アニメーション映像・アニメビジネスの根幹をなす「動画1枚単価」の伸び率の推移をまとめてみたのが下の図です。一概に比較はできないかもしれませんが、議論のきっかけぐらいにはなるかと思います。倍率のもとになった各データの内訳は以下の通りです。 ■消費者物価指数 33.0(1970年)→57.0→78.1→88.4→95.0→100.1→102.1→101.7→99.3(2010年) (※総務省統計局「2005年(平成17年)基準のデータ」に基づいています。総務省の統計は、1970年スタートですので、上図も1970年スタートとしています。) ■アニメ制作企業に支払われる、テレビアニメ30分番組の制作費平均の推移 360万円(1970年)→550→600→640→700→900→950→1000→1000万円(2010年)(※アニメれぽーと調べ) ■動画1枚あたりの平均単価の推移 100円(1970年)→120→140→150→170→160→180→180→180円(2010年) (多くが交通費+材料費込み。ただし動画用紙のみ会社から支給される。所得税の他、給与・報酬が銀行振込みの場合は、さらに振込手数料が差し引かれる)(※アニメれぽーと調べ) 世界ビジネス戦略に利用される日本の商業アニメ 1990年以降、制作費に大きな上昇が見られますが、別項で述べたように、1990年には、通称「銀座デモ」(声優・アニメーター・アニメ経営者らによるデモ)をはじめとする、大きな制作費引き上げの運動がありました。一部の新聞・テレビ・雑誌など、マスコミも取り上げざるをえないほどの影響を与えた経過によるものです。 アニメーターや制作進行の過酷な制作環境は、裁判を起こせば勝てる、といわれてきました。ただ、訴える人が出ないだけなのです。それらの気質を逆に利用し、製作委員会に象徴されるアニメ利益共同体は、ひたすら複製・二次利用による収益確保にひた走ってきました。 しかし、銀座デモのように、「声をあげれば制作費はあがる」という事がここで証明されています。 ただ、この時から、ギャラが上がった声優を起用しないようにする、など、企業側は、別の手段で、ふたたび「早く・安く」を基本とした製作を続けます。 2008年には「リーマン・ショック」に象徴される、世界同時不況が起こります。放送局は、この不況を理由に、制作費の大幅値上げができない、と発言しています。 かつて商業アニメーションは、文化・産業と認められていない一方で、独自の利益循環構造を持っており、他のビジネスとは一線を画した感がありました。そのため、たびたびたび一般産業が経済不況に遭遇しても、それが直接、制作現場に影響をもたらすといったことは、あまりありませんでした。 1980年代から、日本のアニメーションの海外売り(放映権など)が次第に広がっていきました。 1990年代には、作品がビデオ・ソフト化されて、さらに海外に浸透していきました。 2002年には、「アメリカにおける日本製アニメーション関連ビジネスの市場規模が43億5911万ドル(約5200億円)」となり、「日本から米国への鉄鋼輸出額の4倍を超える」と日本貿易振興会(ジェトロ)が発表しました。この前後から、「日本のアニメ」を使ってビジネスをやれば「儲かる」という神話が始まりました。非アニメ業界出身者がアニメビジネスに参入するようになり、新興会社も多く作られました。 現場(組合・協会など)の抵抗 「アニメコン」に代表されるような、労働組合(アニメやテレビ局の労組)と協同組合(日俳連)、経営者団体(動画協会)、中小企業(経営者、労働者)、一般市民によるプロジェクトが発足したのもこの頃です。 声優やアニメーター、アニメ事業者などで組織された「アニメコン」は、2001年から数回にわたり集会を開き、アニメーションの現場の過酷な状況を広く市民や未組織スタッフに向けてアピールしてきました。しかし、それらの活動が、マスコミ等によって報道される事はなかったため、多くの市民はこの流れについて知らなかったのではないかと思います。 それでも、2001年、練馬で開かれた「アニメシンポジウム2001」になどについては、関係労組が、各アニメスタジオにチラシを撒きにいったため、今まで以上には未組織スタッフに、集会の存在を伝えることができました。ただ当時は、今のようにツイッターなども無く、1回、2回のアクションだけでは、情報の浸透を継続させるに至りませんでした。 2003年には「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律(略称:コンテンツ促進法/産業法)」が成立、アニメーションは、「作品」から「コンテンツ」へ定義付けられ、日本の産業活性化に資すると定められました。その目的のためには、国・自治体・大学そして一般国民は(促進のための)「責務」を負うと定められました。また「青少年に与える影響」にも考慮すると位置付けられました。産・官・民を上げてのこの動きが登場した時には、すでに、過去の作品はCS(ケーブル)放送などに追いやられていました。 2005年、カルフォルニア州で、ビデオ映像共有サイト「ユーチューブ(Youtube)がスタート。動画サイトが乱立するようになると、インターネットを通じて、日本のアニメーションが海外に流出していきました。そして、ヨーロッパなど各国で日本のアニメーションが再注目されるようになり、中国では、日本のアニメを見て「民主化」を考えるようになったとも言われています。 今後の課題と注意点 アニメーションのデジタル化により、個人でもパソコンと関連ソフトを使ってアニメーションを制作できるようになった、といったメリットも確かにあります。また、インターネットやビデオ・DVDの波及や、前述の法律やメディア芸術法、国立メディア芸術総合センター(国営漫画喫茶問題)、様々な公的支援を含んだアニメイベント開催などによって、日本のアニメーションの認知度は、以前より上がったかもしれません。 制作されるアニメーション作品(現在ではコンテンツ)の内容・表現・テーマ・印象も、いろいろな意味で大きく変わりましたし、それまでお互い対流をなしていた、商業アニメーションと、非商業アニメーションがクロスオーバーしてきたという事実もあります。インターネットなどを通じて作品を発表する新しい作家層が生まれてきたのも特徴的な新しい現象のひとつです。 しかし、これらの大きな流れの中で、何が生まれ、何が見過ごされて、何を失ったのか、検証するべき時に入っているのではないかと思います。 日本のアニメ・ブームピーク時が、「43億5911万ドル(約5200億円)」で、「日本が誇る一兆円産業」と、もてはやされた時期であっても、現場のアニメーター・制作進行など映像作りを支える末端のスタッフ、多くの零細企業には何の見返りも無く、むしろ現在も、「早く・安く作って儲ける」という、粗製乱造をも容認したような状況が続いている点を、視聴者・消費者を含む一般市民は、今後も注意深く監視し注意していく必要があるように思います。
近年、ベテランの労働者が、ある日突然首を切られる事が日常茶飯事のようになっています。
特にアニメの企業は、特に1990年代以降、労働者ではなく業務委託による契約者だと開き直るようになりました。そうすれば労働基準法に抵触しないで済むからです。 人間には生活や家族があります。ある日突然、企業が好きな時に首を切れる社会にしてはなりません。 解雇した東映アニメーションは251億を売り上げています。 解雇された千田さんを応援し、解雇した東映アニメに抗議する事によって、企業のあり方を考えさせるとともに、この事を多くの視聴者や市民に知らせていく必要があります。 千田国広さんの解雇撤回を求め、支援してくださる方は、下記アピール文末尾の連絡先に、電話やメールなどで、ぜひ連絡をとってください。 -------------------------------------------------------------------------- 各労働組合・支援団体の皆さまへ (BCCでお送りしています。重複しましたらご容赦ください。) ■東映アニメ・千田国広さんの解雇撤回を求める抗議FAX集中(3月3日~4日)のお願い 日頃から大変お世話になっております。 「ワンピース」や「プリキュア」などの人気アニメを作っている東映アニメーション株式会社(東京都練馬区大泉/代表取締役社長・高橋浩)は、昨年6月の団体交渉で、東映アニメで働いている契約労働者の千田国広(ちだくにひろ)さん(東映動画労組副委員長)を、今年3月末で契約を打ち切ると通告してきました。 千田さんは26年以上東映アニメで働いていますが、東映アニメは千田さんとの契約は雇用契約ではなく「業務委託契約」であるとして、契約期間の満了を口実に、26年以上も働き続けた千田さんを放り出そうとしているのです。 東映アニメの制作現場を支えているのは、全従業員の7割を占める非正規労働者です。東映アニメは、これら非正規労働者の労基法適用を免れるため、「業務委託契約」を結んでそれを毎年更新してきました。もし今回の千田さんの「雇い止め=解雇」がまかり通れば、東映アニメの大半の労働者が雇用不安を引き起こすことにもなります。 東映アニメの今年の3月期決算は、売上251億円、経常利益40億円と好決算が予想されており、一契約者を切り捨てなければならないような経営状態ではありません。しかし東映アニメはアニメ制作現場の縮小を行うなど、社内のスリム化を始めています。千田さんの解雇予告も、会社が進める「リストラ」の一環です。 千田さんは当該の全東映労連東映動画労組と映演労連の支援を受けて昨年10月1日、東京地裁に解雇撤回を求める訴えを起こしました。しかしこのまま推移すれば、千田さんは3月末には解雇されてしまいます。 一刻も早い解雇予告の撤回と千田さんの雇用継続、東映アニメで横行する偽装請負の一掃と契約労働者の労基法適用に向けて、私たち東映アニメ闘争支援共闘会議は、東映アニメーションに対して3月3日~4日にかけて集中抗議FAX行動を取り組むことにしました。 時間がない中でのお願いですが、ぜひともご協力くださるようにお願い申し上げます。 東映アニメ闘争支援共闘会議 議 長 東 海 林 智 〒113-0033 東京都文京区本郷2-12-9 グランディールお茶の水301号 映演労連内 電話03-5689-3970 FAX 03-5689-9585 Eメール;ei-en★ei-en.net(★を@に変えてください) 東映アニメ闘争HP:http://www.ei-en.net/toei_anime/ 関連記事:アニメ最大の問題点「偽装請負」告発・裁判へ 東映アニメの解雇不当、デザイナー26年 偽装請負を告発、東京地裁(2010年11月11日付しんぶん赤旗)
都青少年条例改正案に反対 ちばてつや氏らの記者会見生中継
http://blog.nicovideo.jp/niconews/2010/11/010172.html 動画投稿サイト「ニコニコ動画」では、11月29日(月)16時30分より、東京都が30日開会予定の都議会に再提出を予定している青少年健全育成条例の改正案について、漫画家のちばてつや氏、藤子不二雄A氏、松本零士氏、やまさき十三氏、秋本治氏、本そういち氏らによる反対記者会見を生中継するとの事です。 ![]()
9月1日、このブログでお知らせした記事についてですが、2010年9月3日、帝国データバンクの「大型倒産速報」に詳細が掲載されました。
「まんが日本昔ばなし」などアニメ制作 株式会社グループ・タック 準自己破産を申請 負債 http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3336.html 1968年(昭和43年)3月に設立後、40年間、「まんが日本昔ばなし」「タッチ」などを制作、「あらしのよるに」では日本アカデミー賞の優秀アニメーション作品賞を受賞。 しかし、テレビアニメに対するスポンサーの撤退により受注が減少、徐々に経営が悪化したとの事です。 現在は、NHK(東京都渋谷区神南)のテレビアニメシリーズ「はなかっぱ」や、劇場用アニメ「グスコー 現場からは、「倒産による未払いで、生活がなりたたない」という悲鳴や、「作品の2次利用や、ビジネス展開の話の前に、まず大元の作品を作った現場スタッフの生活の保障を優先すべき」との声があがっています。 放送の最終的責任を負っている放送局や、製作委員会、担当広告代理店など関係各社による「児童向けアニメ」の名に恥じない、すみやかで誠実な対応が望まれます。 また、国や自治体は、アニメのビジネス化のプランだけでなく、労働基準法や下請け取引関連法、最低賃金などと全く無関係に長年続いてきた、低賃金・低単価・無保障に覆われた現場の窮状の改善にも目を向けて欲しいと思います。
2010年8月31日、NHK(教育・BS)で放送中の子供・家庭向け人気テレビアニメを制作する会社が破産手続の申し立てを行い、東京地方裁判所に受理され、事実上倒産しました。
これに伴う関連関係各社、下請け制作会社、制作スタッフを含む関係者への負債総額は億単位に上るといわれています。 下請け会社や現場スタッフの生活を守るため、放送の最終責任を負うNHKならびに製作委員会関係各社によるすみやかな対応を望む声が現場や視聴者から上がっています。 ここ数年、テレビアニメの現場では、「視聴率が良くても製作資金が集まらず打ち切り」「ほとんどの絵を止めて動かさないようにしなければ会社がやっていけない」「手を抜かないと生活できないほど安い単価」などという声があがっていました。 特にNHKで放送するテレビアニメについては「NHKのアニメの制作費はとびきり安い」、「各番組の中で一番安い」「まともに生活できない」と、子供や青少年向きの制作現場とは思えない内容の静かな悲鳴があがっていました。 破産の三日前、帝国データバンクは、アニメの中小制作会社の収入低迷を伝え、文部科学省、経済産業省、外務省は「クール・ジャパン室」「クリエイティブ産業部」などアニメ売り込み戦略部門の新設を計画、28億円以上の予算を政府に要望したニュースが報じられたばかりでした。 アニメブームの呼ばれる中、60年代から現在まで多くのアニメ制作会社が倒産・解散を繰り返し、その総数は数百に上っています。 続報はこちら:http://anirepo.exblog.jp/15060159/
以前、このブログでもご紹介したイベント、「誰が作るの日本のアニメ」(2004年11月30日)。
声優さんたちによる白味線撮(絵コンテ撮・ラフ原撮など)の実演、アフレコ現場の再現劇、そして、戦後のテレビアニメの歴史を、アニメの現場からの視点で綴った、オリジナルスライド映画などを上映しました。 そしてまた、各アニメ団体の代表や経営者、そして参加者より、積極的な意見や発言が出され、盛況に終わりました。 このイベントの主催は、通称“アニメコン”と呼ばれる「アニメの明日を考える懇談会」でした。 アニメコンの参加団体は、「映産労、映画演劇アニメユニオン、東映動画労働組合、アニメ事業者協会、日俳連(日本俳優連合)外画動画部会、アニメミュージアムを作る会」などです。 アニメプロダクション経営者、制作プロデューサー、アニメーター、演出家、声優、放送局に働く人々のさまざまな組合や団体が参加する懇談会です。 皆、忙しい仕事の合間を縫っては、数ヶ月に1回、アニメ事業者協会と、アニメミュージアムを作る会が共同で借りている事務所に集まり、現在では、アニメの各職場、各パートの現状報告や、国内や海外での、アニメに関連したニュース・情報の交換などを行っています。 しかし、ここ数年、あまりにも、現場の状況が悪化し、それに関する報告も生々しく、また、アニメに関連する社会的なニュースも、ショッキングな物も多く、なかなか、皆で話し合った内容を、そのまま一般的に公開する事は、今の段階ではできないので、、この団体についてご存知ない方もいらっしゃると思います。 最近、テレビの局のプロデューサーを呼んで、視聴者や現場の人と意見交換会(交流会)のような事をやろう、と、いう企画もありましたが、とにかく、局の人も、アニメコンに参加する人も、本当に皆忙しく、日夜仕事に追われているので、時間を作り出すのは、正直なかなか容易ではありません。 しかし、せっかく「アニメ界」を良くしようと集まった、この懇談会の灯だけは絶やさないように、今でも、数ヶ月に一回、皆で集まっています。(ア点) ![]() 映画演劇共闘会議(映産労、映画演劇アニメユニオン)、日本俳優連合、映像職能連合(日本映画監督協会、日本映画撮影監督協会他、照明、録音、美術、編集、スクリプターの7団体加盟)などなど…、 多くの組合、協会、団体、連合体で組織している「映像三団体連絡会」では、加盟している、前述の各組合員、協会員らに、「AV3」カードを配布しています。 このカードを、映画館で、チケットを買う前に提示すると、映画が1000円で見られます。(ただし、一部の単館、ミニシアター、オールナイトでは利用できない場合もあります。また、このカードは、一定期間ごとに更新手続きが必要です。) 前述の最寄りの団体に加盟した時は、ぜひ、このカードを有効に利用してほしいと思います。 **** 映画、演劇、舞台美術、テレビ、ポストプロダクション、アニメなどの現場で働き、それぞれ最寄りの組合等に加盟している人たちは、毎年、春と夏、在京キー局のテレビ局(日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京)そして、日本民間放送連盟に対し、現場の労働条件、制作条件(スケジュールや、勤務中の事故など)の問題について、要請行動を行っています。 今年も3月、参加者達は手分けをして、各放送局をたずね回りました。 テレビ局に着くと、各テレビ局の担当者(主に総務部ですが)と会い、話合いの場を持ちます。 交流する所まで時間の余裕はありませんが、それでも短い限られた時間の中で、お互い、情報交換をしたり、そして、最終的に、今、現場で起こっていることの問題点をこちら側が報告して、改善できる点は改善をお願いし、直接テレビ局の管轄外の問題であっても、テレビ局の方から(アニメで言えば、製作委員会や代理店などに対し)、指導や定期的なチェックをお願いしたいと申し入れてきました。 アニメの問題で言えば、例年と同じく、A「テレビアニメの制作現場から労働基準法を無くすように努力すること」B「30分枠のテレビアニメ製作費を、最低1本2300万円にすること」C「アニメ(新番組)の制作発注を放映開始前の8ヶ月前にすること」などを、文書とともに申し入れました。 ほぼどの局も、紳士的に書類を受け取り、「関係各所に伝えます」と答えてくれました。(単価の引き上げや、条件の改善など、解決した問題も今まであります)。 ただし、現在のテレビのあり方が、昔と大きく変わりつつある時代で、地デジの問題からはじまり、各メディアの多様化、DVDの売り上げ不振、インターネットへのテレビ番組の動画等の流出、インターネット動画サイトへの参入模索、制作本数の減少、アニメの製作委員会方式の複雑化や、製作委員会での資本不足、運営・二次利用の複雑化、そしてテレビ局が抱く、将来のテレビ事業そのものへの不安。 また、特に、前述の要求ABCについては、現在は、昔のように、テレビ局が主導でテレビアニメを作るというより、むしろ、テレビ局の知らない所で、枠も決まらないまま、新番組の企画や、作品によっては本編まで製作すケースも増えてきており、それらについてのギャランティや制作費、契約等の問題については、テレビ局からは指導できない部分もあるとの事でした。 とはいっても、未だに国内でも、演出料17万、動画170円の低単価の所もあり、年々、企画にかける時間が長い割には、実際の現場での作業・制作時間が短く、しわ寄せをくっている現状で、特に、白味線撮、絵コンテ撮の増加など、さまざまな現場報告がなされました。実際にオンエアするテレビ局の方々に少しでも知ってほしいエピソードです。 今後も、引き続き、テレビ局への要請行動は続けていく予定との事です。 *** 昨年は、「日本アニメーター演出協会:JAniCA」が発足しました。情報交換や、技術勉強会など、なかなか活発に活動を行っているようです。 個人作家を中心に、アニメーターが多く加盟する「日本アニメーション協会」についで、2つもの協会が立ち上がった事は、心強いイメージがあります。 個人的には、戦前から続く日本の映画の労働組合や協会の歴史については、それほど詳しく知りません。現在ある、多くの、協会、団体なども、それぞれ、立場も違うと思いますし、理想としている部分も異なるかもしれませn。 しかし、もし、「たったひとつ」でもいいから、共通の解決すべき問題点が見出されば、いつか、 その一点だけにおいて、協力しあい、より良い職場環境、制作状況、著作権等、さまざまな問題が改善されると良いと思っています。 多くの団体、多くの人で協力し合えば、製作委員会や、テレビ局、スポンサー(特に、世界で、アニメをビジネスチャンスとして営業している方など)に、現場の声が伝わり、影響を与えることができるかもしれません。 そして将来的には、国内の視聴者、そして、世界のアニメの協会、組合、団体などとの交流、意見交換もできるようになるといいと思います。(h)。
デジタル化のもたらした課題 2004年3月28日
有原 誠治 だれでもがアニメ作家時代 画像を、スキャナーというコピーを使用してパソコンに取り込み、デジタル信号に置き換えて加工表現出来るデジタル化は、必要な道具(アプリケーションソフト)を手に入れて使いこなす技術を習得すれば、画像や動画の制作、映像制作、ダビング、プリントまで、とりあえず一人でなんでも出来てしま時代を迎えました。道具とそれを使いこなす技術は世界標準、技術の標準化と均質化は、セルアニメーションの世界に飛躍的な進歩と戸惑いと新たな課題をもたらしています。デジタル化で改善されたこと デジタル化は、汚れや傷や五味の付着に弱い塩化ビニール製のセルや絵の具とフィルムを不要とします。そのため、次のような利点が生じました。 イ)セルアニメの弱点(不可抗力)の克服 セルゴミ、セルガタ、セルキズ、セル汚れ、セル重ねによる色変化、セル操作、 ニュートンリング現象 フィルムキズ、絵の具の乾き待ち、などからの解放。 ロ)フィルム制作の弱点克服、簡単便利になった表現技術 ラインテスト、主観移動、クローン画像の作成、簡単にやり直し出来る画像加工、撮影効果など。 ハ)セル、絵の具、撮影台、編集機材などのスペースからの解放 もたらされた問題点と課題 とても便利になった反面、実に厄介な問題を制作現場にもたらしています。 イ)技術の伝承と継承 ベテランの技術者が、パソコンを使用する環境と技術になじめない反面、デジタル処理技能に長けた若い技術者が重用される傾向を生んでいる。が、アナログ時代に培われた優れ技術がうまく継承されない傾向にある。 ロ)労働形態が作業を個人化する。 個々がパソコンのモニターに向かう作業スタイルが、スタッフ相互のコミュニケーションを疎外し、作業の個人裁量化や労働時間の個人裁量が拡大。放っておけば、スタッフの分散化、フリー化、SOHO化などを一層進める傾向がでる。 ハ)職能の融合と崩壊 技術者の目前のパソコンに、画像や映像処理機能が満載されたアプリケーションソフトがそろっており、色の塗り間違いやカメラワークや背景やエフェクトなどの部分修正を行おうと思えば、だれでもできる条件にある。そのため、撮影や編集作業の段階であらゆる修正が可能になり、アニメーター、ペインター、背景マンなどへのリティク出しが軽視される傾向が生じている。 同様に、撮影ミスが編集段階で修正され撮影技術者にリティクされず、それぞれの職能の垣根が崩れ、職能意識の後退現象が生まれる危険性がある。 また、どの作業段階でも比較的簡単に修正できることから、 「とりあえず映像にして、後で修正する」 といった傾向が生まれ、総じて緊張感のある作業環境が壊れてゆく危険性がある。 二)職能と下請け構造の再編合理化が進む。 道具と技術が標準化したため、個人と工場(プロダクション)と国境の垣根を超えての制作が可能となる。一方で設備投資に資金がかかる。したがって、現在の安く早く作る構造的なシステムが改善されなければ、フリー化が進む一方で国内制作が軽視され、海外制作依存がますます進む。 表現にどのように現れるか。 テレビアニメの場合、デジタル化により効率良く魅力的な画面づくりが可能になりましたが、 下手をすると一部のカットのみ刺激的でコテコテ厚化粧の画面になるなど、作品全体してバランスの悪い表現がでるのではないかと懸念します。 機能面と経済面から下請け化と国際化が一層すすみ、より安く早く刺激的でストーリー軽視の画面づくりが要求されるのではないでしょうか。 労働作業形態は孤独な創造要求追求型の形態となり、だれでもが映像作家や演出家的体験を可能としますが、意識化しなければコミュニケーションをはかり集団制作を追求する形が疎んじられ、軽んじられる風潮が生まれるのではないでしょうか。 課題 より良い作品づくりためのスタンダードを 新しい制作作業形態のもとで、集団制作のコミュニケーションとシステムをどのようにつくるのか。 職能の融合と再編、だれがなにをどこまで担当するのか。工場(プロダクション)にどの職種をどこまで抱えるか。新しい作業環境と実態に見合った作品づくりのスタンダードを、新たに模索し共同で作り上げる時代となっています。(A) < 前のページ次のページ >
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