東映動画の人手不足解消策=下請合理化政策
テレビアニメ番組数増加の図 
74年、「アルプスの少女ハイジ」の大ヒットから、アニメの番組が急増してゆきます。
そのことが、アニメ業界に深刻な人手不足を生み出し、アニメーターや色を塗るペインターたちに腱鞘炎や頸肩腕症候群などの職業病を多発させ、その一方で、白味線撮りを増やしていきました。
東i映動画の人手不足解消策

75年、東映動画は人手不足解消策を労働組合に表明します。
その第一は、韓国発注をさらに強化すること。
第二は、アニメーターの養成は下請けで行わせること。
その第三は、関西でアニメーター志望を集めて下請けプロ化すること。
その四は、東映動画付近に動画専門の下請けプロをつくることでした。
東映動画・動画課の悲劇
そうしたすさまじい合理化の結果、東映動画動画部のスタッフは、63年に100名以上もいたのに、76年にはたった18名に減ってしまいました。そのうち、頸肩腕症候群などの労働災害で通院中のスタッフが3名。職場を去って、他のアニメプロに移ったのが66名でした。