【TAF2012】「まずは、入ってから考えろ」アニメ業界に就職する方法は、これだ!4.4 cyzo.com
「東京国際アニメフェア2012」のビジネスデー2日目、アニメ業界を志す学生を対象に開かれた「業界への就職」という主題のセミナーの様子がリポートされています。
このセミナーで、講師の増田弘道氏(日本動画協会データベースWG座長/映画専門大学院大学教授/「アニメビジネスがわかる(NTT出版)」著者)は、
「アニメーターは、本質的にミュージシャンなどと同じ自営業です。そして職業としての“アニメーター”は“原画”の仕事から。“動画”(原画に中割りを加えて清書した線画)は見習い期間で、本来ならばお金がもらえるような存在ではありません」
などと、歴史的事実を無視し、根拠のない独自空想論を、あたかも一般論のように発言。若い志望者がこれをうのみにしてしまうと大変なことになります。労働者から自営業にすりかえられたのは経産省はじめアニメーション複合体の産官学報知協同がプロジェクト化された1990年代後半~2004年代のこと。それ以前・以後に存在した、あるいはさまざまな社会構造により隠された(表に出ていない)日本のアニメーションの歴史をご存知なく(調べることなく)、独自の机上論をあたかも歴史に沿った考えのようにすりかえるのは大変危険な行為です。また海外では一職業として認められている「動画」(その重要性と過去の業績)に対する職業差別観も目に余るものがあります。(ア点)