首相官邸前に約300人 秘密保護法 可決阻止・第2夜 10/23

　　＜秘密保護法・閣議決定まで あと２日＞
「こんな法律、子供たちに残せない」。官邸前でスピーチをする母親たち　↑

国会記者会館前。通過する官邸職員や記者会館職員らに呼びかける参加者　↑

官邸前・スピーチエリア。それぞれが手分けして準備や会場設営・参加者誘導などを行なう。　↑

官邸前エリア。スピーチの合間に、いつものドラムが鳴り響く。↑　


10月23日、秘密保護法に反対する閣議決定阻止・連日抗議活動が首相官邸前で行なわれ、約300人（編集部目算）が集まった。昨夜の行動を呼びかけた田島泰彦（上智大学・教授）にかわり、この日は「プロジェクト99％」の代表で、「反TPP官邸前抗議」や、各地で反TPPタウン・ミーティングなどを行なっている安部芳裕氏が呼びかけ人となり、進行役を務めた。山本太郎氏、三宅雪子氏も駆けつけた。ＩＷＪがインターネット中継を行なった。

1ヶ月ほど前から、なぜか警察により、首相官邸前十字路の横断歩道の通行が制限され（国会議員のみ通行自由）、官邸から帰途につく官僚・職員らは、国会議事堂駅に行く前に、いやでも抗議エリアの渦中を通らねばならなくなった。反原発抗議の時は、基本的に無視であったが（抗議に反応しないよう、通達が出ているのかもしれない）、今回の機密保護法抗議では、ビラを受け取る職員の姿も。しかし、両耳を塞ぎ、まゆをひそめ嫌悪の表情を見せる職員や、「このままでは暗黒政治になってしまいます」というスピーチの声に対して「そんなわけねえよ」と小声で捨てゼリフを残し駅に去っていく職員の姿も。いつものように、明らかに公安警察と思われる担当者が、参加者の顔をゆっくり凝視・チェックしながら、何回も往復していた。

先の参院選では、自民党と大手メディアは「衆参ねじれ解消」を連呼。本来、参議院は衆議院のチェック機関であるはずが、衆議院も参議院も自民・公明が多数を確保してしまい、どんな悪法でもスピード可決が可能になってしまった。
秘密保護法は、法案審議の中身も過程も構成メンバーも秘密、記録をとらず、メモは完全破棄。行政のトップの判断で、国家機密の指定が自由にでき、その秘密に接触した者は法律違反・犯罪者として逮捕が可能。最高で10年の懲役刑が課せられる。この犯罪的な悪法の閣議決定が25日に迫っている。大手メディアはほとんどこの問題を報じていない。この状況は、日本がナチスドイツと同盟を組んだ、第二次世界大戦前の日本に過剰に酷似している。危機感を抱いた市民らは、ネットや勉強会、抗議活動の現場などで連絡を取り合い、連日、各地の街頭に散って周知活動に取り組んでいる。

閣議決定が行なわれる25日は、早朝、及び夜間、雨天決行で、首相官邸前を中心に抗議活動が行なわれる予定。大規模なデモも次々準備されている。　

官邸前では、主催者が代わっても、スピーディな対応と暗黙のルールが継続されている。主催側も、参加者も、そして警察官にも、原発事故以降、毎週続いてきた反原発官邸前抗議の経験が生きている。
今回も、警察官による鉄柵やコーンの仕切りは無かったが、参加者らは自主的に、いつもの金曜官邸前抗議のように、通行路を空け、自主的に抗議エリアを作り、そこにとどまって抗議活動を行なった。シングルイシューで集まり、テーマに反する団体旗や、特定の思想・宗教などに基づく宣伝活動は無い。
開始も終了も時間通りに行ない、ビラまきは抗議終了後。あとにはゴミ一つ落ちていない。20万人が集まった2012年の官邸前抗議の時、海外メディアの記者が驚いていた日本式抗議スタイルはここでもしっかり踏襲されていた。　（写真も編集部）


秘密保全法　市民「マスコミが言わないから分からない」
http://tanakaryusaku.jp/2013/10/0008090

【秘密保全法】 　野党議員 「行政の権限が突出している」　官僚独裁の足音
http://tanakaryusaku.jp/2013/10/0008082


＃機密保全法　＃国家機密法　＃特定秘密保護法NO官邸前アクション