その1
東映動画・漫画映画時代=1950年~1963年

アニメの制作体制と言えば、前回(1月23日付け)紹介したような下請図になってしまいましたが、昔は違っていました。
ひとつの作品はひとつのプロダクションで作る。一つのプロダクションの中に、作品の企画から試写室まですべて揃っていました。
日本を代表する東映アニメーション(旧東映動画スタジオ)が、東洋のディズニーをめざして新宿区に設立されたのが1956年でした。その翌年、練馬区大泉に新社屋が建設されます。
東映アニメーション/会社案内
東映動画は、セルアニメーションの手法で、長編漫画映画を毎年のように産み出す日本で唯一本格的なアニメーションスタジオでした。

東映動画の社内には、セルアニメーションの制作に必要な全ての制作工程(1月8日付け頁参照)とそれに支えるほとんどの職能、製作(プロデュース)、企画、脚本、演出、美術、作画、仕上げ、撮影、編集、音響などがありました。
1963年当時の東映動画スタジオには、その技術者たちのほとんどが社員で、その数570名を数えたといいます。(A)